育児中に感じる「うちの子、遅れてる?」という思い

「言葉が出ない」「歩き出しが遅い」「お箸が上手に使えない」「文字を書くのに関心がない」― 子育て中の親なら、一度はこう感じたことがあるのではないでしょうか。 私も、何度も何度も、周囲の子どもと比べて焦った経験があります。
でも、最新の発達研究を見ていくと、幼児期の発語・歩行・手指動作・読み書きにはかなりの個人差が存在し、 「標準どおりでなければ心配」という考えは少し偏りがあることがわかっているようです。実際に直面した時の私はそのことが分からずインターネットの情報を色々と読み漁り不安な日々を過ごしていましたが、今となっては、もう少し冷静に見られれば子育て中の心に余裕を持てたのにと振り返ることができます。一般的に発達には個人差がありますが、心配な場合は早めの相談が安心です。
発達の「幅」を知る:発語・歩行・読み書きにおける個人差
言葉・発語の個人差
幼児の言語発達を調べたある調査では、コミュニケーション領域(言葉・やりとり)が平均よりかなり遅れた子どもが約1割いたという結果があるようです。 つまり、「言葉が出ていない=必ず問題」というわけではなく、ある程度の幅があることが示されています。
歩行・立ち上がりなど粗大運動の発達幅
粗大運動(ハイハイ・立ち上がり・歩行)の達成時期について、WHOの多国間研究では、歩行独立の95パーセンタイルが11.4 か月という報告もあります。、しかし「いつ歩き出すか」には数か月~1年近くの差が見られ、個人差が大きく時期の違いで歩行能力に優劣が必ずしもできるわけではなくほとんどの子どもが同じように歩けるようになっていきます。もちろん個人差や例外もあるので専門的な判断を仰ぐことも必要になることもあります。
お箸・読み書きなどの手指・認知動作の差
お箸の操作や読み書きの準備(文字への興味・手指操作など)にも差は見られます。例えば、ある語彙習得研究では、5〜6歳ごろに語彙が急速に増える傾向が確認されており、「お友達が早くできて焦ることがありますが」「今できていない」と感じても、「あとから追いつく可能性」が多数の研究で示唆されています。
実体験:うちの子どもの“遅れ”から“追いつき”までの歩み
他の記事に詳しくありますが、長男は、発語が周りの子どもたちと比べるとかなり遅かったため親として心配な日々を過ごしました。
そんな中、私たちは、日々の語りかけ・遊び・家庭の環境づくりを続けてきました。焦ることより、継続することを選びました。 そして、小学校入学時には周りと大きな差がなくなっていきました。
考察:なぜ「その子のペース」が大切なのか
研究によれば、発達マイルストーンの達成時期が遅めでも、その後の学習・認知・社会性に必ずしも悪影響を及ぼすわけではないという報告もあります。 つまり、発達の“速度”よりも、“育ち方”と“支えられる環境”の方が重要と言えるのです。
そのため、親ができる最良の支援とは、特別な療法を探すことではなく、日々変わらず注ぐ愛情と信頼でした。役所での相談や支援を今ではたくさん受けることができるので、相談することも大事なことは知っていてあげてください。それを踏まえての親の子どもへの接しかたが重要となってきます。
結論:焦らず、比べず、信じて見守ろう
幼児期の発達(発語・歩行・お箸・読み書きなど)には、±数か月〜数年の幅が存在します。 成功例だけが参考になるわけではなく、その子自身の歩幅を尊重することこそが、親としてできる最大の支援です。親としては愛情を持って接していれば、大きな間違いなどないこと、子どもは子どもなりの個性である意味勝手に育っていきます。
まとめ
- 幼児期の発語・歩行・読み書きでは個人差が大きく見られる。ことを知っておきましょう。
- 「遅れている」と感じても、就学前から就学期にかけて追いつくケースが多く、環境と見守りが鍵。親が焦らないことです。(ただ専門機関へ相談することも事を忘れないでください。)
- 親の最も大切な役割は、比較ではなく、その子の「今」を認めて、信じて見守ること。だと3人の子どもを育てている今でも実感しています。でも心配はつきませんけどね💦
- 本記事は筆者の経験と調べた情報をもとに作成していますが、医学的な診断や指導を代替するものではありません。不安な点があれば、専門機関にご相談することも必要です。あくまでも子育ての親の視点であることをご承知ください。発育に不安がある場合はまずは専門機関へ相談することも事を忘れないでください。

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